コレジャナイブログ

かわさきロボット競技大会、通称かわロボについて情報の交流を目的として書きます。

ニードルカム

オハヨー!!コンニチワー!!!コンバンワー!!!!オヤスミー!!!!!

オキテーーーーーーーーーー!!!!!!!

はい、はまってます。




今回はかわロボに関する事で、一つブログにまとめます。
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ニードルカムです(みえづらいですがひだり側に挿してあるのがピンです)

何かというと
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こいつの
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これの部分の
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この丸いのが
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パカーしたやつです。


これはかわロボの脚機構のカムリンクに今回使ってる軸受なんですが、データが少ないのでもし使ってる人がいたら使用感を聞きたい&興味があるなら使ってもらって感想を聞きたいっていうつもりで書きます。

1、ニードルカムとは何か
カムはカムリンク、カムクランクと呼ばれるよくある機構なんですが、そこの外周にいくらか溝が掘ってあり、そこにピンを挿してそのピンが滑ることによって軸受になります。ニードルベアリングに似ている為、何となくニードルカムと呼んでますが、もしかしたら他に呼ばれてる名前があるかもしれないです。
ただしニードルベアリングは転がり軸受なのに対してこちらはどこまでいっても滑り軸受なので、抵抗値に関しては敵うはずありません。

2、何が良いのか・悪いのか
このカムリンクと同じ様な構成でベアリング・オイレスを使っている脚は多くあるので、それと比較します。
ちなみに自分は何も軸受を入れずにカムも脚もポリカにしてシリコンスプレーをかけて使ってる脚がお気に入りですが、今回は比較はしません。

メリット:軽い・安い・壊れない

・軽い
例えばよくある構成として3×8×4のミニチュアベアリング3個を使って脚の合計が12枚の時の重量は1個0.83g(参考)×3個×12枚=29.88g
4×6×4の#80オイレスブッシュを同数使った場合0.35g×3個×12枚=12.6g
それに対して
2.5mm×5mmのピンを使った場合0.19g×3個×12枚=6.84g

めっちゃ軽い!んですが、そもそも重量の絶対値からしては微々たる数値なので、とりあえず軽い程度でいいかと思います。

・安い
モノタロウ調べで値段を比較すると
ベアリング1個 100円  36枚合計で3600円
オイレス1個 35円    36枚合計で1260円
ピン1個あたり 8.78円  36枚合計で316円

安いのは間違いない!ピンだし!(笑)

・壊れない
これはデータがないので実体験で書くと
ベアリング→使っている内摩耗してくる。球がいなくなる等
オイレスブッシュ→基本丈夫で壊れないが、たまーに割れる
ピン→ピン自体はまず壊れはしないが、カムの方が削れてくる(はず)

実用面での壊れにくさはオイレスブッシュで十分な気がしますが、壊れることはありえないくらいの安心感がピンにはあります。


デメリット:抵抗が大きい・部品が細かい

・抵抗が大きい
これについては詳細な資料を持っていない&自分に専門知識がないので詳しくは比べられませんが、ネットで簡単に手に入る資料からざっくりといきます
NTNの公開している資料を見ると転がり軸受とすべり軸受けには1/100以上の摩擦係数の差があると記述があります。
ラジアル軸受の摩擦係数は0.0015~0.002[-]
オイレス工業の資料から近い条件のジャーナル回転試験での無給油の摩擦係数が0.25~0.3[-]程ですね。
ちなみにグリース有だと0.1[-]程度まで落ちる様ですね。
そして鉄―アルミの摩擦係数が・・・0.82[-]
ダメやん!!!
ベアリングとの差がなんと210倍もあります。これがどういう事を表しているかおわかりでしょうか・・・つまり

潤滑油を使えという事です!!!!

まぁ油をさしてしまえば解決する摩擦などいくらでもありますから。というわけでピンの場合無給油では使えないというデメリットがあります。クリーンで使いたいという人はいると思いますので、そういう用途では向かないと思います。

・部品が細かい
細かいです。ぽろぽろ転がってよくかくれんぼをしたりします。

実際抵抗が大きいので潤滑油が必要、くらいしかわかりやすいデメリットはないように感じます。まだ1年も使ってないですが、なかなか感触はいいです。
あと軽い!と言いましたが、ピン自体が軽いというよりはピンが小さくできる事によってカムの肉が減って軽くなる作用の方が大きいんじゃないかと感じます。
溝がいい感じに油だまりになるので、潤滑油は長持ちしやすいと思います。
あと比較の為にピンを3本にしていますが、脚が歪んだりすることを考えるとおそらく最低6本あった方がいいです。(自分はポリカ足なのでそう感じました)

まとめると
・軽い
・めっちゃ丈夫
・コスト面はばっちり
・ただし潤滑油必須
・潤滑しても摩擦はベアリングに負けるよ!


なので
・とにかく軽くしたい
・何が何でも壊れないでほしい
・お金ない
・汚れてもいい
・性能よりは運用を考えたい
という時には使えるのではないでしょうか。(自分にはぴったりです)


逆に
・重量には余裕がある
・壊れたら交換するからいい
・かわロボに使う金は惜しんでない
・油なしでクリーンに使いたい
・運用よりは最大性能を求めたい
という時には不向きだと思います。

どうでしょうか?正直自分もまだまだ使い込んでは無いので、もしかしたら思わぬ罠があるかも知れませんが、それでも使ってみたいと判断した方は是非一緒に人柱になってください。
あとそれやったけどこれがアカンかったぞ!とかこれ使えるで!みたいな人は犠牲が増える前に教えて下さい。お願いします。



まぁもしよくわかんないけど気になるって感じなら・・・





使ってみるしかないんやんな!!!??
(しゃべって動けるストロングゼロ、ルナちゃんをどうぞよろしくおねがいします)
以上